はぐれトマトを討伐し、ラバナスタに戻ってきたヴァンは、新執政官ヴェイン・カルダス・ソリドールの演説を聞いていた。
自分がダルマスカを侵略した悪者と唱えつつも、亡きラミナス国王に代わり、ダルマスカの平和を願うなどと言葉巧みに訴えるヴェインに、いつしか、彼を憎んでいたはずのダルマスカ市民は拍手喝采する光景を見て、激しく憤慨していた。
あんなヤツにダルマスカを奪われてたまるか!
ヴァンは彼に一泡吹かせてやろうと、宴の会場に潜入、宝物庫から宝を盗み出すことを思いついた。
なんとかして宴の会場、ダルマスカ王宮に侵入出来ぬものか?
ヴァンは、地獄耳で有名な老人、ダランを訪ねた。
ダランはラバナスタ市民のほとんどに顔が聞き、各方面からいろんな情報を入手している。もちろん、王宮への隠し通路も知っていた。隠し通路に入るには仕掛けを解く石板をかざせばいいと言う。
ダランはその石板を持っていたが、すでに力を失っていた。石板の力を取り戻すには太陽石が必要、と言うことだった。
ダランは、宴の会が終わってから王宮に忍び込めとヴァンに忠告したが、すでに彼は聞く耳を持たない。その後すぐに太陽石を探しにギーザ草原に向かった。
ギーザ草原の集落に到着したヴァンは、集落の子供達と遊ぶパンネロを発見した。
「・・・パンネロ?なんでお前がいるんだよ」
「それ、こっちのセリフだよ。どうせまた無茶するつもりでしょ?」
どうやら彼女は何やら企てているヴァンを心配し、集落に先回りしていたようだ。
「なんでもないって」
「ふうん・・・・本当?本当に無茶しないんだったら私がついて行っても大丈夫だよね?」
困惑するヴァンなどおかまいなしに、ヴァンに同行したがるパンネロだった。
集落の人の話によれば、太陽石は黒水晶を利用して作るらしい。その作り方を知っている少年ジンを探しにヴァンとパンネロは草原に向かった。
草原を進むと、モンスターに襲われ足をけがした少年がうずくまっていた。どうやら彼がジンのようだ。ヴァンは事情を話し、ジンから隕石をもらった。
その隕石をギーザ草原に点在する黒水晶から太陽エネルギーを吸収すると、太陽石が作れるようだ。ジンに言われた通りやってみると、隕石に太陽エネルギーがどんどん吸収されていった。
隕石にエネルギーがいっぱいになって、ジンのところに戻ってくると、ジンは足のけがもだいぶ良くなって、一緒に集落に帰ることになった。
こうしてヴァンは太陽石を手に入れ、ダランに渡すために、ラバナスタに戻った。
ヴァンが持ってきた太陽石を確認すると、ダランは彼に「クレセントストーン」をもらった。これを王宮の獅子の紋章に注げば、隠し通路に入れるらしい。
いよいよ王宮侵入だ。
ヴァンは、彼を心配していたパンネロのことをちょっと気にしながらも、王宮侵入実行することにした。